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公開日:2018年8月30日 更新日:2018年8月30日

この秋は、広重作品を堪能しよう

【収蔵浮世絵展「広重目線」】

【収蔵浮世絵展「歌川広重没後160年 広重目線」】

 郷土博物館(大谷田五丁目20番1号)の売りの一つが「浮世絵」。今年は没後160年ということで、「東海道五拾三次」で有名な歌川広重の展覧会を、9月4日(火曜日)から10月8日(月曜日・祝日)まで開催します。名付けて「広重目線」。単に風景を描くのではなく、広重の特徴はその大胆な構図にあります。例えば、建物の長さを強調するために対角線上に建物を配する、超上からの目線で名所全体を捉えて描写する、「月の松」と呼ばれた松の枝が輪のように円形に伸び、その輪の中から覗く風景を描く(実際は描いたようには見えない)などです。さすがにモネやゴッホにも影響を与えただけあって、古さを全く感じさせない、斬新さがあります。

 私のおすすめは「四ツ谷内藤新宿(よつやないとうしんじゅく)」です。建物は向かって左隅の手前から向こう側に伸びてはいるのですが、画面のほぼ右半分を占拠しているのは、どアップの馬のお尻。ご丁寧に、コロコロとしたフンもいくつか転がっています。つまり、私たちは、馬のお尻越しに宿場風景を眺めることになるのです。単なる風景画とは異なる、捻(ひね)りというか、遊び心というか、他の作品にも同じような仕掛けが至る所に散らばっています。

 お墓は伊興寺町の「東岳寺」にあり、足立区にはゆかりのある広重。命日の9月6日(木曜日)には「一日だけの広重展」が東岳寺客殿(伊興本町一丁目5番16号)で、午前10時から午後4時30分まで開催されます。
 寺町を散策しつつ墓参りもよし、博物館に足を延ばすもよし、です。

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