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公開日:2016年11月2日 更新日:2016年11月2日

“いざ、読書?”の秋

 「今年の読書週間の標語は『いざ、読書。』。とうとう読書は鎌倉の武士よろしく『いざ』と挑まなければならない一大事になったのか…」という新聞のコラム(※)を興味深く読みました。

 コラムは「必要なのは『いざ』の前段階」、つまり、本に親しむことが第一で「『読む』のなんか後でいい」と結ばれていますが、確かに読書に対する苦手意識が先にたって、なかなか一歩を踏み出せない人も多いのかもしれません。そんな人にとって図書館は、「背表紙を見て何冊もの本を出したり引っ込めたり」しながら本に親しめる絶好の場所ですが、文中には、図書館で行われるイベントは「概してアイデア不足」との耳の痛いコメントも。その原因は「本は読むもの、読み聞かせるもの」と思い込んでいる人の発想にあるのだといいます。

 そこで、という訳ではありませんが、中央図書館では12月18日(日曜日)に恒例のトークイベントを開催します。今回は若い世代にも人気の作家、柚木麻子(ゆずき あさこ)さんがゲストとして登場。「本を読んだことはないけれど、柚木さん原作のドラマを見て関心を持った」という方に足を運んでいただければ、と担当者が企画しました。

 図書館は、静かに本を読む場所であると同時に、誰もが本とふれあい、本を楽しむことができる場所であって欲しいと思います。「子ども連れだと、ついつい遠慮して図書館に行きづらい」という方のために、区内図書館では「あかちゃんタイム」(曜日や時間は図書館ごとに異なります)を実施しています。周囲に気兼ねすることなくお子さんと会話したり、本を読んであげたりと、楽しいひと時をお過ごしください。

 「いざ」という鎧(よろい)を脱いで、気軽に本や雑誌に親しむ秋にしませんか?

※10月26日東京新聞朝刊掲載 斎藤美奈子氏(文芸評論家)「本音のコラム“いざ、読書?”」

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