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公開日:2016年9月21日 更新日:2016年9月21日
【昭和30年代の「茶の間」をイメージした郷土博物館の展示】
郷土博物館の開館30周年記念特別展「昭和レトロ家電 増田健一コレクション」を9月11日から10月16日まで開催しています。平成24年に区制80周年記念として開催し、大人気を博した展示の第二弾となります。
前回との大きな違いは2つあります。1つは、展示品が前回と比べて大幅に増えたこと。家電製品だけで約150点(前回のおよそ5倍!)、カタログやポスター、カレンダーなどを含めると300点にも上ります。増田さんも「これだけの数の展示品を、自分が研究員をつとめる『大阪市立住まいのミュージアム』の外に持ち出すのは初めてです」とおっしゃっていました。
もう1つは、増田さんご自身がプロデューサーをつとめられ、展示品の説明書きにまでかかわっていただいたこと。そのおかげで、ここでしか知りえない奥深い(時には爆笑ものの)家電の歴史に触れることができる内容になっています。
現在放映中のNHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で、家電製品の検査が話題になっていますが、まさにあの時代の家電が展示の中心です。今回展示されているトースターの説明書きにも「『暮らしの手帳』の花森安治さんに『網で焼いた方がまし』と酷評された」とあります。
一定以上の世代の方々には懐かしく、感慨深い(まさに私がそうです)昭和の家電ですが、若い方にはそのデザインが「クール」と映るようです。その中に、ちょっと興味をそそられる展示品を発見しました。「マイナス(陰)イオン発生器 イオナイザー」(昭和39年)と「吸引式美顔器」(昭和41年)です。昭和30年代にはすでに空気清浄器が販売されており、イオンと言う言葉も使われていたことを知って、ただただ驚きました。
後者の吸引式美顔器は、毛穴の汚れを吸い出す方式のもので、「一層美しくなられ夢多き人生をお送りください」とのキャッチフレーズ付きです。毛穴掃除と言う発想は、昭和40年代の初めには存在していたのですね。こんなところにも、日本の家電メーカーの底力を垣間見るような気がします。
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