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公開日:2016年8月31日 更新日:2016年8月31日

小さな菜園がつなぐ新しい住まいの形

 「住宅街に農園アパート」と新聞でも紹介された足立区西新井の「ワカミヤハイツ」。私も現地で直接オーナーにお話を伺ってきました。

 オーナーの山崎さんがおじい様から相続した築40年の木造アパートは、老朽化し、空室が目立っていた物件だったと言います。「このままではまずい」と、地域コミュニティの研究をしている1級建築士の落合さんと相談して、農業をテーマにした共同住宅にリノベーション(※)しました。

 アパート前の土地約50平方メートルを入居者の共同農園とし、作付から収穫までオーナーも一緒に作業を行っています。またアパートの一室をつぶして共同のダイニングとして活用し、時々アパートの住人が集まっては、収穫した食材を使った料理で夕食を共にしたり、パーティーを開いたりと交流を図っています。

 入居者はすべて区外から転入して来られた方々で、周辺より少々高めの家賃にもかかわらず、現在も空室待ちが何組もいるとのこと。「ワカミヤハイツ」では一部屋一部屋の生活は独立しつつも、農作業や食事づくりなどを通じて自然に住人同士のつながりが育っています。「人付き合いは面倒、かったるい」という風潮が強まっていると言われる昨今、この緩やかなつながりが、住まい方の新しい可能性を提示してくれているようにも思えます。

※リノベーション:既存の建物に大規模な改修工事を行い、性能を向上させたり、付加価値を与えること。

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