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公開日:2016年7月22日 更新日:2016年7月22日

子どもの居場所づくりから見えてきたもの

 中学生を対象とした「居場所を兼ねた学習支援事業」は、昨年の8月にスタートしました。現在は区内で2カ所を開設中ですが、近日中にもう1カ所加わる予定です。

 1カ所目の居場所に大学生の支援スタッフとして関わり、この4月から一般企業に就職されたUさんから、ご自身も一人親家庭に育った経験も踏まえた「学習や居場所の支援現場から見えたもの」というレポート(※)を頂きました。

 「中学生にとっての居場所のほとんどは家庭と学校ですが、何かしらモヤモヤを抱えている子どもにとって、そのいずれも決して安らぎの場所とは言えません。特に経済的に厳しい家庭では『関係性の貧困』に陥りやすいと言われていますので、その関係性を補完する意味でも居場所は重要です」とUさん。

 さらに「子どもが何よりも必要としているのは、単なる『居場所』ではなく『寄り添ってくれる人』の存在です。子どもが心を開き信頼関係を結べるまで、一人ひとりに寄り添う事はとても根気のいることですが、そこまでしなければ子どもの貧困の根本的な是正はできません」と、本事業の本質を語ってくれました。

 レポートを読むと、学習支援といっても、単に勉強を教えるだけでは済まないことがわかります。内申書を少しでも良くするために提出物の確認をしたり、更には志望校を本人と一緒に決めていったりと、かなり踏み込んだ領域のサポートも必要になります。周囲に、そうした細々としたことにまで注意を払ってくれる大人がいないためです。

 一人ひとりに合った、きめ細かい支援を継続するのはUさんの指摘のとおり根気のいる仕事ですが、事業の中心を担うNPO法人とともに、「ぜひ力になりたい」という地域の皆様のご協力もいただきながら、今後も施策を充実させてまいります。

※Uさんのレポートは、子どもと若者の成長を支えるウェブマガジン「ひみつ基地」(下記関連リンク参照)でご覧いただけます(平成28年7月末までは無料。8月以降は有料となります)。

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