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公開日:2016年6月27日 更新日:2016年6月27日

たとえ0.1%であっても

 平成28年第2回足立区議会定例会において、図書の返還請求権の放棄に関する議案が可決されました。放棄の対象となるのは、この先催告を続けたとしても、手続き費用がかさむだけで返却される見込みのない本19,442冊。内訳は、返却期日から10年経過した15,139冊と、返却期日から5年経過し、かつ催告先が不明な4,303冊、金額にして2,560万円相当です。期限を10年間としたのは民法の消滅時効の考え方に沿ったものです。

 現在、区内15の図書館で1年間に貸し出される本は約350万冊。当然のことながら貸出日から1カ月以内に返却される方がほとんど(99%)で、返却期日から1年以内で見ると99.9%の本が返却されています。つまり返却されないのはわずか全体の0.1%なのですが、年間にすると優に3千冊を超える大きな数に上ってしまうのです。

 これまでの催告は形がい化し、未返却本に対する図書館側の意識も低かったと言わざるを得ず、大変申し訳なく思います。区では、平成26年度の監査委員からのご指摘をきっかけに、返却期日を過ぎた未返却者に対して、様々な新しい催告方法を試行してきました。電話やはがき(文面、デザインを工夫)による催告、1カ月以上の未返却者に対しての貸出停止措置は当然のこと、加えて高額本を返却しない人を対象に訪問催告(やはりこれは効果的!)も行いました。その結果、当たり前のことですが、未返却の期間が長期化すればするほど返却率が悪くなることが明らかになりましたので、今後は、特に返却期日から1年以内の催告に集中し対応を強化していく考えです。

 図書館の本は区民共通の財産です。これを機会に、図書館をご利用いただく皆様へのご理解、ご協力を更に強く呼びかけてまいります。

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