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公開日:2016年6月4日 更新日:2016年6月4日

水防訓練を実施しました

 5月21日(土曜日)に、荒川河川敷において区内3消防署と区の合同で総合水防訓練を行いました。毎年梅雨を控えたこの時期に実施しています。国や都の関係機関、消防団や町会自治会など地域のボランティアの皆様にも大勢ご参加いただき、感謝申し上げます。

 特に目を引いたのは、航空消防救助機動部隊(エア・ハイパー)及び特別救助隊(レスキュー隊)による空と陸上からの救出救助訓練でした。

 今年1月に東京消防庁に結成されたエア・ハイパーは木場と立川に基地を持ち、空中消火装置、大量救出用ゴンドラなど特殊な資器材を配備しています。陸上からでは対応困難な災害にも、ヘリコプターの機動力を最大限に活かし、消火・救助・救急活動を展開する部隊です。これまでの区の水防訓練では、川でおぼれた人をヘリで救助する訓練は行われてきましたが、堤防が決壊したことを想定し、流された家に取り残された人を救助する訓練は今回が初めてです。家の屋根ギリギリのところまでヘリが接近しますので、より高度な操縦技術が求められます。

 陸上からの救出救助訓練では、アナウンスが盛んに「大きな音が出ますのでご注意ください」と繰り返します。一体何が起こるのかと身構えていると、「パーン」と音がしてロープが飛び出しました。川の反対岸にロープを渡す時に使用する救命索(さく)発射銃です。ロープの端と端を消防車にくくり付けて適度な張りをもたせ、そのロープを伝わってレスキュー隊の隊員が水の中に孤立した家屋へと向かいます。ロープ上を進む速さは半端ではありません。実際は濁流の上を行くわけですから、そのプレッシャーはどれほどでしょう。

 都市建設部を中心に区の職員も訓練に参加し、土のう積みや、道をふさぐ自動車の撤去作業などを披露しました。大勢の見学者の目の前、ミスは許されません。緊張したとは思いますが、日ごろの訓練の成果を見事に披露してくれました。部隊行動ですから、待機場所から訓練場所までの移動も駆け足ですが、足並みがそろっていなかったり、列が乱れたりするとだらだらした感じに見えがちです。その点今年はまとまっており、見ていて気持ちがよかったです。

 昨年秋の鬼怒川における水害は、四方を川に囲まれている足立区にも様々な教訓をもたらしました。ハード、ソフト両面で課題は山積みですが、やはりいざというときに力を発揮するのは連携の力です。訓練はそうしたネットワーク強化に大きな役割を果たしてくれます。

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