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公開日:2018年12月18日 更新日:2018年12月18日

セリ摘みの道具

長ぐつ以前の道具です

足立区の中でも現在の扇三丁目あたり、かつての本木地区は農家の換金作物として「本木セリ」と呼ばれたセリが盛んに栽培された地域です。始められた時期ははっきりわかりませんが、文政5(1822)年に成立した『新編武蔵風土記稿』の本木村の項に「専ラ芹茄子ヲ作リテ江戸ヘ出ス」とあり、この頃には栽培が始められていたことがわかります。

セリの収穫時期は12月から3月の厳冬期で、寒い時期に冷たい水の張ったセリ田に入って作業をしました。その際にはセリツミタンゴと呼ばれる桶を両足に履き、また竹の棒を使ってバランスを取りながら収穫をしました。これは全国的にも珍しい農具です。また、テブロと呼ばれる小型の風呂桶をタライに乗せてセリ田に浮かべ、炭や練炭などでお湯を沸かし、冷えた手を温めました。

江戸時代以降、明治・大正・昭和と続けられたセリ栽培でしたが、昭和40年代以降宅地化が進むにつれて次第に行われなくなりました。


セリを収穫するための道具


セリ収穫のようす

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