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公開日:2018年12月18日 更新日:2018年12月18日
みんなで回そう!大きな数珠
押部阿弥陀院百万遍
百万遍とは、もともと念仏を百万回唱える仏教寺院の行法を指しています。念仏の難行を行うことや、「阿弥陀経(あみだきょう)」を七日間不眠不休で百万回唱える七日念仏という行法のことだったようです。それが数珠繰りとして民間に普及したのが、現在のかたちの百万遍です。葬式での死者供養のほか、雨乞いの祈祷やお祓いのために行われます。
足立区内では、鹿浜7丁目19-7の阿弥陀院(あみだいん)の境内で行われる百万遍が残っています。この阿弥陀院は鳩ヶ谷街道沿いの押部(おしべ)と呼ばれる地区にあり、この行事は押部阿弥陀院百万遍(おしべあみだいんひゃくまんべん)と呼ばれています。阿弥陀院の境内奥に不動堂があり、毎年1、5、9月の28日には成田山の不動講が行われます。百万遍はかつて5月28日に行われていましたが、現在は5月28日に近い日曜日に行っています。直径4、5メートルに及ぶ大きな数珠を十数人で囲み、持ち上げて回しながら「ナムアミダーブツ、ナムアミダーブツ」と唱えます。実際は百万回唱えることはなく、一回で一万回分の念仏に数えています。その間、押部文化保存会はやし連のお囃子が行われます。この日は朝から押部地区の人々が集まり、百万遍が終わると直会で賑やかに行事を終了します。
この行事は戦時中に中断しましたが、近年復活し、現在は足立区の無形民俗文化財に登録されています。
例年、30分ほど阿弥陀院内で法要が行われ、その後、阿弥陀院前庭で集落の人々が数珠回しを行います。見学者も数珠回しに参加することができます。
雨天の場合は、数珠回しは院内で行われます。
百万遍行事の道具
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