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公開日:2018年12月18日 更新日:2021年8月25日

農家の娯楽-シャモゲイ-

シャモを戦わせて遊ぶ闘鶏が行われていました

シャモゲイはシャモのオスの闘争心を利用して、二羽の鶏を戦わせてその勝敗を争う遊びです。

足立区およびその周辺では、戦前から各地で行われており、明治の終りくらいはとても盛んであったといいます。

これは、鶏の好きな農家が仕事の合間に自分で二、三羽飼っている鶏を戦わせるもので、シャモゲイは、田植え仕舞いのサナブリや西新井大師の縁日などの農休日に集まって行うものでした。

仲間の農家の庭に集まり、ムシロを二枚丸く立てて土俵にし、ここに鶏を入れて回りを取り囲むようにて見物するといったものでした。

お金を賭けることもあったといいます。

戦後はシャモを何羽も飼ったり、勝負に勝つために鶏の手入れに専心したりと個人の趣味化が進みました。


シャモとシャモカゴ

 

シャモゲイは、鶏の体重で大と小を組み合わせて戦わせます。大をブチバンといい、小を攻撃して倒す役割とします。小はウケバンといい、ブチバンの攻撃を請けて耐える役割とします。時間内にウケバンが耐えることができればウケバンの勝ち、ブチバンが倒すことができれば、もちろんブチバンの勝ちです。

役割に関係なく、ウケバンがブチバンを倒してしまってもよいとされています。勝ち負けは、鳴いたり、逃げ出したり、あるいはケガをして倒れたりで決まります。

初めの3分はキリクミといって二羽の様子を見る時間となります。その後戦いの20分ごとに1分の休憩時間が入ります。この時間中に、持ち主は自分の鶏に口移しで水を飲ませたり、血止めの薬を塗ったりします。

勝った鶏は、二週間くらい休ませケガの手当をし、養生させて次の試合に備えます。しかし、一度負けるとたいてい使えずに、強い鶏なら卵をとるための種鶏にしますが、そうでなければ食べてしまったそうです。

 

*東京都では「闘犬、闘鶏、闘牛等取締条例」(昭和23年7月20日公布・施行)により闘鶏は禁止されました。

   現在、闘鶏を行うことは違法行為です。またお金を賭けることは賭博罪になります。

 

 

 

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