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公開日:2018年12月18日 更新日:2018年12月18日
その名のとおりゴボウが中心です
ゴボウ市の様子
江戸時代には宿場として機能した舎人町赤山道沿いの地区では、明治期から近年まで、毎年12月20日と26日に「ゴボウ市」が開かれていました。舎人宿は下宿・上宿に分かれており、20日は下宿で行われる下市、26日は上宿で行われる上市でした。これは、江戸時代に開かれていた六歳市と呼ばれた市の名残であるともいわれており、舎人の人々にとっての年末の風物詩となっていました。
名前の通り、扱う品目はゴボウが中心でしたが、根菜や芋類、日用雑貨、玩具、その他正月用品なども売られていました。川口や川越、鳩ヶ谷、草加など埼玉方面の農家が野菜類を出荷したほか、区内の雑貨屋や飲食店なども多く露店を出していたといいます。旧宿場地区の農家の庭先が会場となり、買い物に来る舎人地区や周辺の農家の人たちで賑わいました。
しかし、1968(昭和43)年に赤山道の道路拡張工事が行われ、会場であった農家の庭先が狭くなり、ゴボウ市も姿を消していきました。
ゴボウ市の伝統は町の人々の記憶に残りました。平成3(1991)年から舎人文化市が舎人氷川神社で開かれています。
ゴボウを売る人
値段の交渉(石坂満氏撮影)
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